ドメイン固有言語(DSL)とは、特定の領域に特化した小さな言語です。DSLは対象が絞られているので、_どうやって_ではなく_何を_したいのかを書き手が宣言できるようになり、生産性や理解度に大きな影響を与えることができます。
DSLが活用されている分野の1つに、複雑なカスタマイズや設定があります。
たとえば、DOT言語を使うと、グラフをテキストで記述でき、それをGraphvizのツール(dotなど)が画像に変換してくれます。簡単なグラフは次のようになります。
graph {
graph [bgcolor="yellow"]
a [color="red"]
b [color="blue"]
a -- b [color="green"]
}
これをexample.dotというファイルに保存し、dot example.dot -T png -o example.pngを実行すると、黄色の背景の上で赤い円と青い円が緑の線で結ばれたexample.pngという画像ができます。
Graphvizのdot言語に似たドメイン固有言語を書いてみましょう。
これから作るDSLは、グラフのデータ構造を作るために使うという点で、Graphvizのdot言語に似ています。ただし、DOT言語とは違って、このDSLはこの言語の中だけで使える内部DSLです。
内部DSLと外部DSLの違いについて詳しくは、こちらを参照してください。
このDSLでは、グラフはGraph型のオブジェクトです。これは、次のものを表す1つ以上のタプルからなるlistを受け取ります。
NodesEdgesNodeとEdgeの実装はdot_dsl.pyに用意されています。
DSLが期待する設計や、想定されているエラーの型とメッセージについて詳しくは、dot_dsl_test.pyのテストケースを見てみましょう。
ときには、例外を発生させる必要があります。その際は、エラーの原因が何であるかを示す意味のあるエラーメッセージを必ず含めるようにしましょう。これにより、コードが読みやすくなり、デバッグもずっと楽になります。エラーの原因がある特定の型になるとわかっている場合は、組み込みのエラーの型から1つを選んで発生させてもかまいませんが、その場合も意味のあるメッセージを含めてください。
この演習では、raise文を使って、Graphが不正な場合はTypeErrorを、Edge、Node、またはattributeが不正な場合はValueErrorを「投げる」必要があります。テストが通るのは、exceptionをraiseすることと、それにメッセージを添えることの両方を行ったときだけです。
メッセージ付きでエラーを発生させるには、exception型の引数としてメッセージを書きます。
# Graph is malformed
raise TypeError("Graph data malformed")
# Edge has incorrect values
raise ValueError("EDGE malformed")